「甘い物は別腹だよ」結構よく聞く言葉である。
しかし別腹というのはいったいなんだろうか?
まさか胃が2つあるわけではないだろうし(牛ではあるまいし)
胃の要領は一定のはずで、なにを食べたところで入る量は同じはず。

しかし、自分の体験から振り返ってみると確かにあるような気がしないでもない。 以前焼肉食べ放題の店で肉ばかり食べて、もうなにも入らない!と思うほどに 満腹になっていたにも関わらず、デザートのところにあったパイナップル(好物)を食べだすと なぜかもりもりと食べることができ、結局パイナップル丸1個分近く食べてしまった。
これはいったいどういうことだろう?この謎を解き明かすには食欲というものがなんなのかを調べる必要があると思う。

脳には食欲に関係する部分が3つあると言われている。

 空腹中枢
 満腹中枢
 感覚中枢

の3つである。

まず空腹中枢であるが、これはその名の通り空腹を伝えるための中枢で視床下部にある。
血液中の糖分(血糖値)が減少したり、脂肪の燃焼を感じるとこの中枢が刺激されて それが空腹として感じられるわけだ。

次に満腹中枢、これも空腹中枢と同じで視床下部にある。
胃壁食物が刺激したり、血糖値が上昇したり、セロトニン、レプチンなどと呼ばれる 満腹物質、脂肪やたんぱく質など、様々な栄養分が摂取されるとこの満腹中枢が刺激され 「おなかがいっぱい」の状態になる。

つまり、満腹感というのは言葉通り胃にたくさんの食べ物が詰まっていなくても 様々な要因から感じられるということである。
満腹中枢が満腹感を感じるまでには個人差はあるものの 食事を始めてから20分ほどかかると言われており 急いで食べれば食べるほど、満腹感を感じるまでに多く食べることができる。
これが「早食いは太りやすい」と言われる所以である。

最後が感覚中枢だが、結論から先に言ってしまうと恐らくこれが「別腹」の正体である。
この感覚中枢は空腹中枢、満腹中枢とは違い大脳にあるわけだが 満腹状態でも、それまでの記憶から「これはぜひ食べるべきものだ」という情報が 感覚中枢を刺激すると、食欲がわき、どんどん食べられるというわけだ。
よって、満腹な状態でも、特に好きな食べ物は「別腹」となり、たくさん食べられるということになる。
実に現金な中枢であるが、大食い競技を生業にする人々にとって 最も重要な中枢はまさに感覚中枢であると言えるだろう。
好きな食べ物をより多く持つことが、大食い競技に勝利するコツなのかもしれない。

 

 

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